2013年2月27日水曜日

[CEDEC 2011]ゲームとコミュニケーションの関係を語るパネルディスカッションが開催。数々の取り組みに

 CEDEC 2011の初日,ゲームとコミュニケーションの関係を語るパネルディスカッションが開かれた。女流プロ棋士,将棋AI「あから2010」の制作に携わった研究者,ソーシャルゲーム開発者などが並んだ異色の企画をお伝えしたい。 「どうぶつしょうぎ」の普及 北尾まどか氏  最初は日本将棋連盟のプロ棋士,北尾まどか氏の将棋についての話。氏は高校時代に将棋の魅力にとりつかれ,プロへの道を目指すことになったが,DQ10 RMT,とはいえ「将棋は認知度が低かった」と語る。  今でこそ羽生名人のようなマスコミ露出度の高いスタープレイヤーがいたり,将棋をテーマにした漫画がヒットしたりと,知名度は上がっているが,「少し前には将棋にプロがいることすら,あまり知られていなかった」とのこと。またコンシューマーゲームの普及により,将棋をはじめとした伝統ゲームのプレイヤーが少なくなったのも事実だろう。  将棋の普及を目指すにあたって,氏は将棋が難しすぎ,ドラゴンクエスト10 RMT,ハードルが高いゲームであると考えた。そしてこの問題を解決するために,簡易版の将棋である「どうぶつしょうぎ」を考案する。  どうぶつしょうぎは3×4マスの狭い盤面に,ライオン,キリン,ゾウ,ヒヨコという四つの駒(プレイヤーが2名なので,合計8駒)でプレイするゲームだ。それぞれのコマには移動方向のマーカーがあり,コマの動かし方で混乱する心配はない。また1ゲームが短いため,「手早く,簡単に楽しめる」工夫もされている。将棋は1ゲーム最低30分程度を必要とするが,1ゲーム30分は現代の指標から見ればもはや「長い」のだ。  どうぶつしょうぎでは,ゲーム用語や演出にも注意が払われている。ゲームの目的は相手のライオンを捕まえることで,これを「キャッチ」と呼ぶ。将棋の歩に相当するのは「ひよこ」だが,これが成ると「にわとり」に変化する。ゲームが「詰み」で終わるのではなく,相手のライオンをキャッチするまでプレイするというのも,直感的に分かりやすい。  どうぶつしょうぎは3?4歳からプレイ可能で,4歳でゲーム内容は完全に把握できるという。一度ゲームを覚えた子供は,友達にもルールを教え,そうやってどうぶつしょうぎの輪は広がっていく。  柋贝笳馂膜伪粸牡丐伪茈y所では高齢者のための娯楽が少なかったため,日本将棋連盟として普通の将棋盤やどうぶつしょうぎを持っていったところ,まず子供がどうぶつしょうぎを覚え,それをきっかけに周囲の大人が将棋を教える,といったコミュニケーションが発生したそうだ
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